アジは、釣り人にとって人気のターゲットであり、釣って楽しく食べても美味しい魚なので、日本人なら誰でも知っていると言っても過言ではないくらいおなじみの魚ですね。
釣りは、魚が釣れるだけでも十分楽しいですが、自身で釣った魚を持ち帰って調理して食べることにより、手間は掛かりますがその分食事に対する感謝と共に格別に美味しいと感じられると思います。
個人的には、釣った魚を調理して食べるまでが釣りであり、それが釣りの醍醐味でもあると思っていますので、アジが釣れた際は、この記事を参考に是非ご自身で捌いて食してみてほしいと思います。
⇒アジ釣りの仕掛け! 簡単なのでおすすめしたいのはこの2種類
アジの簡単な捌き方 3枚おろし
- 利き手の反対側に頭、魚の背中を手前に置く
- ウロコとゼイゴの処理
- 頭を落とす
- 内臓の処理
- 軽く水洗いし、水分を拭き取る
- 腹→背→背→腹の順で3枚におろす
アジの捌き方・3枚おろしの手順です。
▼1.利き手の反対側に頭、魚の背中を手前に置く▼
利き手の反対側に頭、魚の背中を手前におきましょう。
このように置くことで、魚を動かす回数が減り余計な手間が省けます。
▼2.ウロコとゼイゴの処理▼
まずは、ウロコを尻尾の方から頭の方へ包丁で軽くアジの表面をなでるように取っていきます。
自身から遠い位置は刃先、手前は包丁の根本を使うと取りやすいので、ヒレ付近のウロコも丁寧に取りましょう。
ウロコが取れたら、そのままゼイゴを処理していきますが、包丁にウロコが付いているようなら、一度キッチンペーパーなどで拭き取ると良いですね。
アジのゼイゴは、尻尾を開いたVの字から始まっているので、そこが包丁の入り口となります。
ゼイゴは頭の方まで繋がっているので、丁寧に全て取り除いても良いですが、特に硬い部分だけ処理できれば十分でしょう。
また、ゼイゴを処理する際は、包丁の刃の向きと添えている手が近付きやすいので、包丁を持つ手にはあまり力を入れず、怪我をしないように十分に注意しながらゆっくりと処理しましょう。
▼3.頭を落とす▼
頭を落とす際は、まず胸ビレに包丁を当て、腹ビレの位置を確認します。
腹ビレは頭側に残したいので、そのように切れるように包丁を入れる角度を決めます。
包丁を入れる角度が決まれば、包丁をなるべく大きく動かすことで頭を落としやすいので、刃先をアジの背中に合わせて、包丁を押すように切っていきます。
そうすることで、アジの硬い背骨の部分を包丁の刃元で断ち切れるので、後は包丁を引いて切ってくと綺麗に頭が落とせます。
▼4.内臓の処理▼
アジの肛門に包丁の刃先を合わせ、身の方へ15°程度の角度で包丁を押すよう切ってからそのまま引いて、無駄な部分を切り離します。
内臓を傷つけないように、背骨の方から刃先を使って肛門の方へ内臓を取り出し、包丁で軽く押さえて魚を引っ張ると、8割方の内臓がひと塊で綺麗に取れます。
▼5.軽く水洗いし、水分を拭き取る▼
内臓が処理できたら魚を水洗いします。
魚のまわりに付いた血やウロコが取れれば良いので必要最小限の時間で十分ですが、洗い終わったらペーパータオルやキッチンペーパーなどで魚を包んでしっかりと水分を拭き取ります。
この時に、残った内臓も綺麗に拭き取っていきましょう。
また、包丁やまな板の汚れも綺麗に拭き取り、手の汚れも洗ってから次の手順に進んでいきましょう。
▼6.腹→背→背→腹の順で3枚におろす▼
魚を腹が手前、頭側が包丁を持つ利き手側になるように置きます。
尻ビレの上に、包丁の刃元が尻尾の付け根にくるようにピッタリと当て、包丁の刃は魚の骨と平行になるような角度でセットして、尻尾の方へ向かって軽く1本ガイドを引きます。
この時、魚に添える手は魚を押さえると同時にまな板にも置くようにすると、魚が固定されて捌きやすくなります。
ガイドが引けたら、包丁を正しい位置にセットします。
ガイドに包丁を合わせたら、刃先が背骨の上に来るようにつけ、刃先が背骨から離れないように意識して、力を入れずガイドに沿って真っすぐ尻尾の方へ向かって包丁を動かして行きましょう。
腹側が出来たら魚を回して背中側が手前になるようにします。
背ビレの上に包丁を当て、腹側と同様に皮だけ切るように1本ガイドを引きます。
ガイドに合わせて包丁をセットし、少し動かして尻尾の方から刃先を背骨に当て、腹側と同様に刃先が背骨から離れないように意識して、ガイドに沿って腹側へ向かって包丁を動かして行きましょう。
背中側の処理が終わったら、包丁の刃を尻尾の方へ向けて、尻尾側で少し包丁を入れ背中側と腹側を貫通させます。
この時、尻尾の身を完全に切り離してしまわないように、尻尾と身がくっついている状態を少し残しておくと後の処理がやりやすいですね。
それから、包丁の刃を頭の方へ向けて、尻尾側の貫通させたところへ包丁を入れ、尻尾を押さえて力を入れず頭の方へ包丁を動かして骨と身を切り離していきましょう。
途中で包丁が止まるところは、骨の角度が変わるところなので、包丁の刃先をまな板と尻尾の方へ少し変えてやると良いですね。
最後に尻尾の方の身を切り離せば片面の完成です。
片面が完成したら、魚をひっくり返して背中側を手前、頭側を包丁を持つ手の方に向けます。
背ビレの上に包丁を当て、先ほどと同様に皮だけ切るように1本ガイドを引きます。
包丁をガイドに合わせたら、今度は背骨が見えていますので、刃先が背骨の上にくるように角度を変え、背骨から包丁の刃先が離れないように意識しながら尻尾の方へ動かしていきましょう。
背中側の処理が終わったら、腹側を手前にして尻ビレの上に包丁を当てガイドを引きます。
尻尾側から刃先で背骨を探って、ガイドに沿って刃先が背骨から離れないように意識して、頭の方まで包丁を引きましょう。
それから、先ほどと同様のやり方で尻尾の方から刃先を貫通させ、途中で包丁が止まったら角度を変えて身と骨を切り離せば3枚おろしの完成です。
アジを3枚におろした切り身を使って刺身やフライなど様々な料理を作ることができますが、腹骨と中骨を取り除いてから調理するようにしましょう。
参考動画
再生時間:12分08秒
この記事を書くにあたって参考にさせていただいたおすすめの動画です。
テキストと画像だけでは分かり難い部分もあるかと思いますので、こちらの動画も参考にしてみてください。
アジの刺身 作り方
- 腹骨をすく
- 中骨を抜く
- 皮をはぐ
- 好みのサイズに切り分けて盛り付ける
アジの刺身の作り方です。
▼1.腹骨をすく▼
3枚におろしたアジの切り身を立て向きに置きます。
腹骨の頭が出ているラインに合わせて包丁を当て、軽く押すとプツっと腹骨の頭が浮きますので、そのまま包丁を引いて腹骨をすきましょう。
慣れないうちは、腹骨の頭が浮いた後に、骨と身の間に少し隙間を作るように包丁の刃を軽く浮かせるとやりやすいと思いますので、1回で出来なくても同じように数回包丁を引いて腹骨をすきましょう。
また、反対側も同様に腹骨をすきましょう。
▼2.中骨を抜く▼
アジの中骨は、頭の方は斜めに頭の方へ向かい、尻尾の方になるにつれ真上に伸びています。
なので、その角度になるべく逆らわないように骨抜きなどで骨を抜いていきましょう。
抜いた骨は、キッチンペーパーなどで拭き取るか、ボールの水などに落とすと簡単ですが、水に落とした際は骨抜きに残った水分は必ず拭き取ってから続きを始めましょう。
▼3.皮をはぐ▼
アジの皮は薄くて剥がれやすいので、どんなに上手く捌いたとしても頭側の皮が少し剥がれています。
その皮を手で掴んで身を持ち上げて、包丁のみねで身を軽くたたいて5㎝ほど皮をめくってあげます。
皮が少しめくれましたら、まな板の一番手前にアジを置き、包丁のみねの根本の真っ直ぐな部分をアジの皮と身の間にセットします。
皮を持って、包丁を左から右に動かしながら皮をはいでいきましょう。
これをまな板の真ん中でやると、包丁の柄の部分が邪魔をして包丁が真っ直ぐにならなかったりするので、皮を剥ぎ取りにくかったり失敗の原因になったりするので注意しましょう。
また、皮が残った場合は手で引っ張ってあげると簡単に剥がせます。
4.▼好みのサイズに切り分けて盛り付ける▼
最後に刺身を引いていきますが、サイズは食べやすい好みの大きさで良いと思います。
切り方は、刺身は引くと言いますので、包丁の刃元から刃先まで大きく使い、引くように切ると綺麗に切れると思います。
また、飾り包丁などの一手間を加えると、見た目も綺麗で美味しそうですし、舌触りや食感などまた違った味わいが楽しめると思います。
簡単なのは、斜めに細く皮を切るように包丁をいれ、盛り付けの際に少し丸めてあげましょう。
盛り付けの際は、綺麗な銀色の皮が上になるようにしてあげると良いと思います。
参考動画
再生時間:6分43秒