海で釣りを行うということは、例えば防波堤などの比較的安全な釣り場であったとしても、海という自然を相手にするということなので、そこには当然様々な危険が潜んでいます。
歴の長い釣り人は、海の怖さというものを熟知されていると思うので、当然のように安全対策を行います。
しかし、筆者の経験上ですが、歴の浅い初心者ほど『自分の身の安全確保は自己責任である』という認識が十分に出来ていないように思います。
複数人での釣行であるなら、事故や何かしらのトラブルが起きた際に仲間同士で助け合うことも可能ですが、一人での釣行であるなら、基本的には自分自身で対処しなければなりません。
特に、初心者が一人で海へ釣りに行く際には、下手をすると命の危険まであり得るので、十分な準備や注意が必要です。
そこで、この記事では、釣行の際の安全対策をまとめていますので、これから一人で釣りを始めてみようというような方はぜひ、参考にしてみてください。
初心者が一人で海釣りに行く際に知っておきたい安全対策
- 救命胴衣(ライフジャケット)の着用
- 天候の把握
- 波の情報確認
- 潮汐の把握
- 体調管理
- 足場の確保
- 行先や行動の伝達
- 魚の知識
- 事故や緊急事態が発生した場合
救命胴衣(ライフジャケット)の着用
不注意や予期せぬ事故などによって、海への転落や波にさらわれてしまう危険もあります。
ライフジャケットは、常に正しく着用しておきましょう。
天候の把握
釣行の前には、必ず釣り場の天候を確認し、雨や風、雷など悪天候が予測される日は避けるようにしましょう。
また、天候の悪化が予測された場合は、安全第一を優先し、速やかに安全な場所へ避難しましょう。
波の情報確認
天候の確認と同様に、釣り場の波情報も確認し、風や波、雷などの注意報が発令されているときは、釣りを中止するようにしましょう。
また、一見すると海が凪いでいても、うねりが発生している場合があります。
突如として波にさらわれる危険もあるので、周囲の状況には常に注意が必要です。
潮汐の把握
海では、潮の満ち引きによって、海水の高さが変化します。
満潮時と干潮時では波の高さや足場など、周囲の状況が変化していくので、干満の時刻を把握して注意しておくようにしましょう。
体調管理
何度も言いますが、釣り場での自分の身の安全確保は自己責任です。
釣り場で体調不良を起こしても、基本的には直ぐに助けが来ないということを肝に銘じておきましょう。
人の少ないポイントでは、なおさらですね。
なので、体調が悪い時などは、無理な釣行は避けるようにしましょう。
足場の安全確保
釣り場では、安全な足場を確保してから釣りを行いましょう。
移動の際は、滑りやすい場所や崖などもあるため、足元には十分に注意しながら移動し、立ち入り禁止地区などには絶対に入らないようにしましょう。
履いていく靴も釣り用の靴を準備しておきましょう。
行先や行動の伝達
釣行の際は、万一に備えてなるべく2人以上で行動するに越したことはありません。
単独で行動する場合は、家族や友人などに行先や行動を伝えておき、帰る時刻など万一に備えてこまめに連絡を取っておくようにしましょう。
また、携帯電話は濡れても良いように、防水ケースやビニール袋に入れておきましょう。
魚の知識
地域やポイントによって様々な魚が釣れる中で、魚に関する知識は必要となってきます。
魚介類の中には、鋭いトゲや毒などを持っている種類も少なくありませんので、最低限の知識は必ず勉強しておき、魚の取り扱いには注意するようにしましょう。
事故や緊急事態が発生した場合
海での釣りは、常に危険と隣り合わせと言っても過言ではないでしょう。
不意な事故や緊急事態が発生した場合は、直ちに海難救助『118』番(海上保安庁)に連絡しましょう。
港など、救急車が入れるような場所であれば『119』番(消防機関)へ連絡しましょう。
また、水中への転落などを目撃した場合も同様に連絡しましょう。
余裕があれば近くにいる人にも協力してもらい、安全を確保したうえでクーラーボックスなどの浮くものやロープを投入して出来る限りの救助活動にあたりましょう。
以上が、海へ釣りに出掛ける際の最低限の安全対策になります。
この他にも、思いつく限りの安全対策はしておいて損はないと思います。
複数人での釣行であれば助け合うことも可能ですが、単独での行動であるなら、特に念入りに安全対策をしておきましょう。
また、安心安全に釣りを楽しむうえで、ルールやマナーについても勉強しておくと良いですね。